グサリと考えさせられる!Googleの年間振り返り動画をパロディーした作品がすごい

毎年年末になると、Googleがその年に最も検索された複数のキーワードを使って、1年間を振り返るムービー「Google Zeitgeist」を公開することをご存じですか?

今回は、そんなGoogleの動画をパロディーして作られたオランダのアルツハイマー基金による「2014年版のZeitgeist」をご紹介します。
(※「Zeitgeist」はドイツ語に由来する言葉であり、「時代(Zeit)精神(Geist)」といった意味を持ちます)

2014年の主な出来事をキーワードで振り返る

まず表れたのは「2014年は“誓約”の年」という画面。これに続いて、ウィリアム王子の結婚式とフランシスコ法王の就任式の映像が流れます。

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続いて“悲劇”というキーワードで、アメリカ合衆国南東部を襲ったハリケーン・カトリーナ、スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故が取り上げられています。

次のキーワードは“画期的な出来事”。バウムガルトナー氏が上空3.9万メートルからのスカイダイビングに成功した事と、イラクのフセイン大統領の銅像が民衆により引き倒された事を綴っています。

続いて“お別れ”というキーワードでは、アップル社の共同設立者の一人のスティーブ・ジョブズ氏、イギリスのシンガーソングライターのエイミー・ワインハウスさん、オーストラリアの俳優ヒース・レジャーさんの死を追悼しています。

最後に“インスピレーション”というキーワードで、夏季オリンピック、スペインのサッカーワールドカップ優勝などを取り上げています。

これらは本当に2014年の出来事ですか?

ここまで来てお気づきの方も多いと思います。2014年を綴った総括映像のはずが、実は動画内で取り上げらた事例のうち2014年の出来事は一つもありませんでした。

ロイヤルウェディングは2011年、新ローマ法王就任式は2013年、巨大ハリケーン・カトリーナは2005年、チャレンジャー号爆発事故は1986年、バウムガルトナー氏のスカイダイビングは2012年、フセイン像倒壊は2003年、ジョブズとワインハウスが亡くなったのは2011年、ヒース・レジャーが他界したのは2008年、夏季オリンピックは2012年、ワールドカップでスペインが優勝したのは2010年です。

アルツハイマーの理解のために

動画を最後まで見ると、「アルツハイマー症とはこのようなことなのです」とのメッセージが現れ、これはアルツハイマー症の理解のために作られた動画であったことがわかります。アルツハイマー症は、時系列的判断が難しくなり、つい最近の出来事と随分前の出来事が区別できなくなるといいます。まさにこの動画のように、2014年の出来事だと思っていることが、数年前のものと区別がつかなくなってしまっているのです。

最後に検索するのは「アルツハイマーの治療法」です。同基金は、本動画をシェアすることによって治療法に関する情報提供と寄付を募っています。

(参考サイト:Gute Werbung

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